みつばち視点

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みつばち視点とは、人の都合ではなく、蜜蜂や自然の保護に重点をおいた考え方を指します。
そして蜜蜂にとって良い手法で養蜂を行うと、蜜蜂だけでなく「自然環境」や「人」にとっても良い循環が生まれるという考えに至ったためおものかは実践しています。


例えば蜂蜜。
蜂蜜はバランスよく高い栄養価が含まれていることで「スーパーフード」として知られている反面、世界三大偽装食品としてオリーブオイル、牛乳に次いで挙げられる程、混入物が多い食品です。
シロップで増量したものを「蜂蜜」として販売される業界です。蜂蜜は健康に良いからと毎日蜂蜜を摂られていても、その蜂蜜が実は本物の蜂蜜でなく大半がシロップだったとなれば目も当てられません。また一見自由に見える蜜蜂でも自然とはかけ離れた過酷な環境下で育てられている蜜蜂もいます。 資本主義社会において利益や効率を求め続けた結果、人や蜜蜂や自然への影響が軽視されていると感じています。

おものかは蜜蜂と暮らしているからこそ蜂蜜を摂っている方に伝えたいことがあります。蜜蜂のこと、蜂蜜のこと、自然のこと。これらを明瞭にし、周知に努めることで人、蜜蜂、自然に良い循環が生まれればいいなと思っています。

野菜の育て方と蜜蜂の育て方

野菜を購入する時は、無農薬栽培や有機栽培など野菜の育て方に関心を持つ方が増えていたり、鶏卵を購入する時にしてもストレス負荷の多いケージ飼いよりストレスフリーの平飼い環境で育った鶏の卵を選ばれる方も多くなってきています。しかし蜂蜜を購入する時は、蜜蜂がどのように育てられているのかという点に関心を向けられる方がまだ少ないと感じています。
蜜蜂たちの育て方は養蜂家の手法次第でより自然な形へと変えることができます。
蜂蜜を購入してくださるお客様も蜜蜂の育て方に関心があるということが養蜂家へ伝われば、世界三大アダルトレーション脱却への足掛かりになるのかなと希望を持っています。

おものかの蜂蜜の特長

給餌しないで蜜蜂を育てる

養蜂において給餌という作業は、蜜蜂に餌としてをあげることです。
養蜂家は蜜蜂から蜂蜜を分けてもらい、その蜂蜜を販売することを生業としています。
採蜜量が多ければ多いほど経済的に潤うということです。
採蜜量を多くするために、本来蜜蜂が必要な分の蜂蜜まで採蜜し、不足した餌を補うため、シロップや砂糖水、果糖ブドウ糖液糖等を給餌する方法もあります。
本来であれば蜜蜂たちは自然界に咲く花の蜜を集め蜂蜜を作ります。しかし、給餌することでシロップや砂糖水から蜂蜜を生成することができます。わざわざ巣箱から遠く離れた花の蜜を集めに行く必要もなく、働き蜂たちが蜂蜜を生成する回転も速くなるため、効率的に蜂蜜を量産することができます。

蜂蜜は蜜蜂たちが蜜源としているものから影響を受けます。
レンゲの花が多く咲く場所で採れる蜜はレンゲ蜜、アカシアならアカシア蜜、みかんならみかん蜜というように、シロップを給餌すればシロップの蜜になってしまいます。

おものかは給餌をしないことにより、自然界の花の蜜で作られる蜂蜜という拘りを持っています。

余剰分の採蜜

おものかは、余剰分の蜂蜜を分けていただく方針で採蜜しています。
セイヨウミツバチは放っておくと巣箱の中が蜂蜜で一杯になり、女王蜂が産卵するスペースがなくなってしまいます。産卵ができないと、徐々に群れが減少し消滅してしまいます。なので女王蜂が産卵できるスペースを作ってあげる程度に採蜜しているため、採蜜量は少量です。
余剰分しか採蜜しないことで、給餌しない手法を確立させています。 専業としていないからこそ蜜蜂に寄り添った方法を選ぶことができます。

混ぜ物なし

採れた蜂蜜にシロップ等を混ぜないことは勿論のこと、別の日に採れた蜂蜜とも混ぜることはしません。
これは、蜂蜜一つ一つに個性があるので、この個性を活かすために敢えて混ぜていません。
たったの1日、別の日に採蜜した蜂蜜でも、味や香りやのど越しなど強弱の差異はあれど蜂蜜の個性があります。
そして人にもそれぞれ蜂蜜の好みがあります。より細かなお好みの蜂蜜を選んでいただきたいので、採蜜日の違う蜂蜜を混ぜることもしていません。

非加熱

蜂蜜を加熱する理由は、販売側の都合であり、お客様の為になることは一つもありません。
蜂蜜を加熱することによる販売側のメリットは
①糖度を上げて蜂蜜として販売する為
②結晶化を防ぐため
③粘度を低くするため

この3つの理由は全て販売側の都合で、お客様のための工程ではありません。
採れた蜂蜜の糖度が78度未満だった場合、「蜂蜜」として販売することができません。そんな時は加熱して水分を飛ばすことで糖度が上がります。糖度を78度以上にあげることで「蜂蜜」として販売することができます。
しかし蜂蜜を加熱すると、蜜内に含まれている多くの酵素が死滅してしまいます。一番低い温度で死滅が始まるのが48度と言われています。
また加熱した蜂蜜に水を混ぜて置いておくとカビが生えて腐ってしまいますが、非加熱の蜂蜜に水を混ぜて置いておくと発酵します。
蜂蜜の腐敗と発酵の分岐点が「熱を入れたかどうか」なのです。

身体にいいのは、やはり「非加熱」の蜂蜜の一択です。